「自分の人生の主人公として生きる」と決断することが願望を磨くための出発点であると青木は言います。
長年、人間の能力開発の研究をし、36年間で延べ48万名以上の人財育成に従事することで見いだした一つの答えです。
どのように願望を育み磨き続けるのかに迫りました。
| 1 | 願望が明確な人とそうではない人の
決定的な違いは自分自身に対する捉え方
よく「何度もセルフカウンセリングをしても願望が明確にならない」という相談を受けることがあります。シンプルに、願望が明確な人とそうではない人との決定的な違いは、自分自身に対する捉え方、すなわち「自分の人生を自分が主人公として生きるかどうか」です。あなたは、誰かの人生の脇役Aでもなければ、誰か他の人が代わりにあなたの人生のストーリーを描いて進めてくれるわけでもなく、あなたが主役なのです。
| 2 | 他人との比較を手放し、
自分の内なる願望と向き合う
次に、願望を育んでいく際に一つ注意しなければならないことがあります。それは、他者との比較です。願望が明確で、突き進み続けている人を見ると、それと自分の願望を比較し、より大きくてレベルの高い願望をもつことが正しいと考えてしまいます。しかし、それはあくまで他人であって自分ではないということをまずは念頭に置きましょう。願望とは、人から与えられるものではありません。自分の人生の主人公として、他人と一切比較せずに、自分の人生というストーリーと向き合うことで明確になるものです。自分の本音のなかからしか、本当の願望は生まれてこないのです。その積み重ねの先に、自分にとっての燃えるような願望が育まれていくのです。
| 3 | 良質な情報に触れ続けられる
環境に身を置く
では具体的に何をすれば良いのかというと、良質な情報に触れ続けることが重要です。人は自分の脳の中にある情報から願望を描いています。逆に言えば、願望を描く素材は自分の脳内にある情報だけです。新たな情報がないままに自問自答を何度くり返しても、新しい発見や気づきはなかなか生まれにくいでしょう。常に、良い情報や人に触れ続けること、そして、その情報を元にして改めて自分の願望を整理しなおすことが大事なのです。本をたくさん読んだり、偉人の人生に触れたり、尊敬する人と会い教えを乞うことなどもとても効果的です。
私自身も何もないところから一歩ずつ積み上げてきました。行動した分、必ず変化が生まれます。その小さな積み重ねが、成功への道なのです。ぜひ信じて学び続けてください。
自分を大切にすることが、
願望を磨く原点となる。
アチーブメントグループ CEO
北海道函館市生まれ。若くしてプロセールスの世界で腕を磨き、トップセールス、トップマネジャーとして数々の賞を受賞。1987年にアチーブメント株式会社を設立以来、延べ48万名以上の人財育成と、7,000名を超える中小企業経営者教育に従事。自ら講師を務めた公開講座『頂点への道』講座スタンダードコースは28年間で毎月連続700回開催達成。2023年1月より東京商工会議所における教育・人材育成委員会の副委員長、中小企業委員会の委員、イノベーション・スタートアップ委員会の委員を務め、同年10月より了德寺大学教養部客員教授、ハリウッド大学院大学ビューティービジネス研究科 客員教授、12月より事業創造大学院大学 客員教授としても活動。著書は、40万部のベストセラーとなった「一生折れない自信のつくり方」シリーズをはじめ『経営者は人生理念づくりからはじめなさい』など累計67冊。