[Case2]車両購入者の9割が車検利用　地域シェア率No.1! 紹介が溢れる満足の原点

千葉県茂原市を中心に、自動車販売・車検事業等を展開。コロナ禍で業績低迷を経験し、抜本的な経営改革を実践。顧客満足度を上げ、地域密着の事業モデルを更に追求し、売上125%成長を実現。地域に無数に存在する車検店の中で18%のシェアをもつ実績を作り出す。顧客が離れず、紹介を数多く集めるその舞台裏を伺った。

1 | 「生涯顧客」からすべてを逆算して判断

「自動車は売って終わりではなく、その車だけでも最低10年は付き合う覚悟でお客様と接しなさい」。私が前職から大切にしてきたことであり、社員にも何より伝え続けていることです。長期的視点に立つと、今日の売上よりも満足し続けてもらうことが必要で、「どうしたらもっとお客様の要望に応えられるのか」を考えることができます。これが全てと言っても過言ではありません。そのために大切なのは、より高品質に、より早く、より適正価格でサービスを提供することです。例えば車検では1時間で完結できる仕組みを作ってきました。そして、愛車の作業現場をお客様にもお見せし、分解した一つひとつのパーツを解説しています。交換が必要なのか、推奨なのか、プロの目線の意見をお伝えしています。ただ、お客様の都合もありますので、一緒に見ながら最後は決めています。押し売りではなく、健全にプロとして「相談に乗る」というスタンスを何より大切にしています。結果的に、一般的な「車検」のイメージを超えるクオリティと喜ばれ、数多くの紹介をいただいているのです。

2 | 顧客アンケートを全社員で見直す会議を月に一度開催

もちろん、お客様への具体的な声かけなども仕組み化していますが、それがしっかりと社員に落とし込まれ、実行につなげる意味では社内会議が大きな役割を果たしています。お客様からいただくアンケートをそのまま全社員に展開し、良いお声も、お叱りのお声も全員で見ていきます。その一つひとつを具体的に振り返り、なぜそのお声をいただいたのかを考えていきます。そして、会社が大切にしたい価値観からどう判断し、どう行動すると良かったのかを、紐解いています。実は、私が社員に指導することはそんなにありません。なぜなら上司や社長が言うべきことは、お客様が全部お伝えくださっているからです。そのお声を真摯に受け止めて、さらなる満足に繋げていくことを全社員で追求をしています。

3 | 社員が「幸せ」だから、サービスの質が上がる

仕組みを様々お伝えしてきましたが、顧客満足度の原点は、社員が満たされ、幸せに働けていることだと思います。かつては売上が先、昇給が後と思っていました。しかし『頂点への道』講座を学び、考え方が180度変わりました。まずは与える、社員が満足する環境を整える。結果、売上が上がると知ったのです。給与を上げ休暇を増やし、社内イベントを増やした結果、社員の表情や姿勢が変わりました。会社を誇りに思い、お客様に尽くすエネルギーが湧き、結果的に売上が大きく伸びたのです。さらなる顧客と社員の満足、地域貢献を追求してまいります。