プレゼンテーションの最終段階で中々即決をいただけず、悩んでいます。

決裁権者である責任者の方に対してプレゼンテーションをする際、話は熱心には聞いていただけるのですが、いざご契約の段階までくると「以前検討した会社と比較したいので、また後日連絡します」と言われることが多くあります。
そのほとんどが、そのまま他の企業で契約する結果になってしまうのですが、どうクロージングをかけていけば即決をいただけるのでしょうか?

(2010/11/3 質問者:男性・賃貸住宅営業3年目)

 

お客様の抱える問題を明確にし、セミクロージングを活用しましょう。

決裁権者の方へのプレゼンテーションまで辿り着いたとしてもそこでなかなか即決をいただけない。これは多くのセールスパーソンが課題としてあげるものでもあります。
即決率を高めるクロージング技法は色々とありますが、まず意識し直していただきたいのは、「あなたの商品によってお客様のどんな問題を解決することができるのか」という営業活動の最も本質的な部分です。そのことが明確になっていないプレゼンテーションでは、お客様もその場で決めることは決してできません。

その上で、どうしたら即決率を高められるかですが、ここでご紹介したいのが『セミクロージング』というものです。

これは、ヒアリングを終えてプレゼンテーションに入っていく前に、
「●●様、もしその点が弊社の商品やサービスを導入いただくことによって、明らかに改善されるとしたら、今日お決めいただくことはできますか?」
とプレゼンテーションに入る前に事前に確認することを指します。

こうして事前に確認しておくことによって、例えば今回であれば「以前検討した会社と比較しないと決められないですね」と言われるかもしれません。
それに対して「ちなみにどういった点の比較を検討しているのでしょうか?」とお聞きすることで、これから行うプレゼンテーションの焦点を絞っていくことができます。
他社よりもあなたの会社の商品のほうがその点において優れているものであるということを理解できれば、お客様も即決しやすくなるのです。

このように、セミクロージングを活用することによって今までであればクロージング時に言われていた反論を事前に拾うことができ、その反論にあわせたプレゼンテーションを打つことができるようになります。

また、お客様自身も他社との比較を行ない、決断できるかどうかを考えながらあなたのプレゼンテーションを聞いてくださるので、即決までがスムーズに進むようになります。

クロージングも即決もあなたのためではなく、お客様のために行うものです。
即決することのお客様にとってのメリットとはなんなのか。
それをしっかり理解したうえで、「セミクロージング」という技術を使ってお客様の問題解決の後押しをしていただきたいと思います。