脳科学が明らかにした 意思決定にまつわる2つのウソとは!?

「悩んでいても仕方がない!」
いくら頭ではわかっていても、すぐに決めて行動を起こすいうのは案外難しいもの。

小さなことでもなかなか決めることができず、自分の優柔不断さにイライラした経験をお持ち方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな『決められない』方のために、京都大学大学院辻本悟史准教授に意思決定にまつわる最新の脳科学を伝授いただきました!

ウソ① 決められる人は遺伝子レベルで頭のつくりが違う!

「決められない人」「決められる人」
この違いはなんでしょうか。

気質や性格の問題でしょうか?
「遺伝子レベルで頭の作りが違う」と思っていませんか?

実はヒトの脳における先天的な大きさに違いはなく、形状や溝のパターンにおける差異はほとんどないことが脳科学の分野で明らかにされています。

それでは何が違うのか?

実は「決断が早い人」は、単に「早く最適解を導き出す能力」を持っているに過ぎず、この能力はトレーニングによって後から身につけられることができるということが最新の脳科学ではわかっています。

ウソ② 冷静に考える時間がないから決められない!

「決められない理由は?」と問うと「客観的に分析し、じっくりと考える時間がないから」と答える人がいます。

しかし、優れた意思決定は、必ずしもロジカルに物事を考えた先に生まれるものとは限らないということがわかっています。

将棋のプロ棋士は一見、あらゆるパターンを論理的に考え抜いて次の一手を決めているように思われがちです。

しかし理化学研究所の研究チームが明らかにしたところによると、『棋士は極めて直観的に最適な一手を思いついている』というのです。

持ち時間の残りは、思いついた一手の確認や心理的な駆け引きに費やしているのだそうです。

論理的にたどり着けない答えを延々と追及するより、短期的な失敗を恐れずに、脳内に正直に「そんな気がする」といった直観に頼ることも決して悪くはないのです。