人生で最も高い買い物とも言われるマイホーム。そのデザインから施工までを担い、どこまでも顧客に寄り添うことで評判が高いのがセイズ株式会社だ。ハウスオブザイヤー優秀賞6回受賞はさることながら、何よりその育成力と成長のスピードが凄まじい。社員数はここ4年で1.5倍になり、売り上げは25億から40億に成長していることがその証だ。まだ経験の浅い若手社員であっても立派にお客様と対峙し、担当できる人が育つ文化がここにはある。今回お話を伺った佐野氏は、同社の取締役として理念浸透を司り、組織の発展を作り出した中心人物である。どのように企業の文化を変革させ、成果を出してきたのか、お話を伺った。
代表取締役:及川 達也
設 立:2001年3月
社 員 数:40名
所 在 地:東京都葛飾区立石7-5-3
●6年連続ハウスオブザイヤー優秀賞受賞
●代表の受講から4年で従業員数・売り上げ150%成長
●理念が浸透した人が育つ組織に変貌を遂げる
<経歴>
2009年 セイズ株式会社入社
2010年 営業リーダー就任
2017年 グループ(広報企画部門含)リーダー就任
2019年4月 取締役就任
Q.どのような経緯で入社をしたのですか?
「お金・利益」に依存しない社風を知り、惚れ込んで踏み出した再挑戦の道。
父が不動産会社を経営していました。その父の姿を側でずっと見ながら育ってきたこともあり、不動産にはもともと興味がありました。大きな決断に関われること、人の幸せや生活にダイレクトに影響を与えていけること、私にとってそんな仕事が魅力的に見えていました。そんな不動産業界で働き始めたのは19歳のときでした。大学には進学したのですが、1年足らずで中退し、仕事を探すことになり、それならばと飛び込んだのです。もちろん当時は、今の会社ではなく別のところに勤めていました。面倒見の良い先輩方のおかげで順調に成長し、少しずつ成果を出せるようになっていきました。しかし、仕事に慣れて、業界や会社のことを深く知るにつれて、少しずつ違和感を覚えるようになったのです。表向きには、人生に寄り添うと言っていながらも、裏側で繰り広げられているのは「お金」の話。この顧客にはどれくらいの金額で売りつけたらよいのか、もっと利益を上乗せできないのか。そんな会話は日常茶飯事でした。マイホーム購入となると、多くの方は人生に一度のイベントですので、そんなに知識や経験がないという方も少なくありません。その弱みにつけ込んで、少しでも利益をもぎ取ろうとするようなことが多かったのです。これは、当時勤めていた会社に限らず、業界全体的にも言えることかも知れません。人が好きで、人の役に立ちたくてやっている仕事なのに、損させる提案をせざるを得ない、そんな状況に「本当にこれが私のやりたかったことなのか」と日々葛藤していました。そうして27歳のときに、その会社を辞めて思い切って地元の神奈川に戻り、全く別の仕事にチャレンジしようと思い立ったのです。
実は今の会社の社長である及川は、不動産業界に入った頃から知っていました。飲みに行っては仕事のイロハを教えてもらうなど、慕っていた存在でした。この業界を離れようと思うと、報告をしに行った時に、それならばうちでやってみないかと声をかけていただき、その熱意に動かされて、入社を決めました。昔から人情に厚い人であることはよく知っていましたし、及川の仕事にかける思いもたくさん聞いてきました。嘘偽りのない真っ直ぐな言葉で、お客様の役に立ちたいと熱弁する姿にどこか憧れていました。「もしこの人の元で働けるなら…」と思ったこともあり、せっかく声をかけてもらえたのであれば、チャレンジしてみようと、セイズへの入社を決意したのです。
Q.どのようにして力をつけ、信頼されるようになったのですか?
お客様に接するように、社員の幸せを願い続け、接し続けてきた。
2009年の入社で、これまで本当にいろんなことがありました。正直、売り上げはそれなりに上がっていました。ベテラン社員に支えられていたこともありますし、何より代表の及川の信頼があって、多くのお客様に選んでいただいていました。しかし、課題がなかったのかというとまったくそうではありませんでした。前述のように業界としては、暗黙下に利益重視という文化があります。このなかでお客様のためにと言っても、きれいごとに聞こえるものです。代表の熱い思いがあったとしても、それを本当の意味で浸透させ、組織全体で成長を遂げていくのは、至難の業でした。そんな頃に、及川に声をかけられてアチーブメント社の『頂点への道』講座を受講し始めました。今思うと、「そこそこほどほど」の自分を打ち破っていくことができた大きな学びだったと思います。元からプライドが高く、何もかも自分でやろうとする癖がありました。人の力をうまく借りられないと言い換えてもよいかも知れません。全部1人でやろうとして抱え込んでしまい、私は必死でやっているが周りのメンバーは傍観者で、人が育たない状況でした。それが受講を通して変化していったのです。何が変わったかと問われると、「目標を達成する」という考え方から、「社員を幸せにする」という目的へと変化していったことだと思います。目標を達成するためには手段を選ばない、自分の生活を含めて犠牲にしてでも絶対にやり抜くと、そう思っていました。しかし、講座を学び進めるなかで、人が生きる目的は幸せになることであると、成功とは目標の達成ではなく欲求が満たされて幸せな人生を生きることにあると知ったのです。思えば、お客様に対してはその幸せを実現させようと必死であったにもかかわらず、自分や社員に対してはそれができていなかったのです。自分の生き方そのものを問い直す貴重な経験でした。もっと自分を大切にしようと、仲間を大切にしようと思えるようになったのです。自分の幸せとは何か、この会社でどうなっていきたいのか。考えれば考えるほど、ともに働く社員の存在が私にとっては大きかったのです。会社の目標を達成するためではなく、純粋に、シンプルにあなたに幸せになってほしいとそのように真剣に伝えられるようになっていきました。そうして、少しずつ、講座を学ぶ社員が増え、社内に目的を土台にした生き方が浸透していきました。そして社員たちでアチーブメントのセールスのプログラムを学び続けており、販売力が高まってきました。代表が受講をしてから4年、売上と社員数は150%以上に成長しました。しかしそれ以上に大きいのが、共通の価値観で繋がった組織に、本当の意味でなれたことだと思います。
Q.あなたを支えているものはなんですか?
もらったたくさんの愛情を次世代に繋ぎたい、恩返ししたい気持ち。
代表の及川を始め、諸先輩方には、本当にお世話になってきました。なかなか自分の殻を破れなくて、思うように成長できなかった時も、見守り続け応援し続けてくれました。仕事でミスをしたりした時も、代わりになって謝罪してくださり、親身なって私の未来を考えて、向き合ってくれました。「成果が全てだ」、そんな価値観で育ってきた私にとっては、今のこの環境は本当に当たり前ではありません。そして、やっぱり人は愛情をかけられた分、必ず期待に応えようとするし、成長しようとする。だからこそ、力がついて組織が発展していくと、噛み締めることができたのです。私がこれまで受けてきたこと、いただいたものをしっかりと継承し、それを次の社員たちに還元をしていく。そうして、物心両面の豊かな人生を送れる人を増やしていく。この会社に勤める仲間を幸せにしていく、それが私を突き動かしている全てであり、願いです。さらなる高みを目指して成長し続けていきます。
2018年12月 スタンダードコース受講
2019年 2月 ダイナミックコース受講
2019年 7月 ダイナミックアドバンスコース受講
2019年11月 ピークパフォーマンスコース受講
2020年11月~ プロスピーカー・トレーニング・プログラム受講
2022年 5月 ベーシックプロスピーカー試験合格組織の受講歴
2019年 7月 i-Standard開催
2020年 9月 i-Standard開催
2021年 7月 i-Standard開催
2022年 7月 i-Standard開催