部下をその気にさせる上手なほめ方

管理職は、部下が生産性を上げられる環境を作ることが仕事ですが、そのためにすべき重要なこととして、部下をその気を引き出す支援を行うことです。

評価や報酬の仕組みなど、様々ありますが、上司が直接部下にどう関わっているのかが、とても重要な要素として知られています。ここでは、部下のその気を引き出す上で、効果的な「ほめ方」のポイントを3つお伝えします。

部下をほめる理由は明確か?

部下をあまりほめないという上司がいます。理由を聞くと、「部下が図に乗る」「いい気になると思う」と言いますが、それはほめることとお世辞を混同しているだけなのです。

お世辞には何らかのウソが混じっており、部下にお世辞を使う必要はありません。
部下をほめる理由は、よいところを指摘しそれを拡張してあげることです。

いい気分にし、調子に乗せて上げてください。

部下の視点での最善は?

「ほめるところが見つからない」という方、見つからないのではなく、見つけられないのではありませんか?
ほとんどの場合上司の方がベテランですから部下の欠けている部分はすぐに分ります。

ほめるべきところは部下の目線に降りないとなかなか見えてきません。
部下をほめるには観察が必要です。

上司の視点も重要ですが、「部下の視点での最善の行為」を探してみましょう。

その気にさせるほめ方、『Iメッセージ』

ほとんどの方は誰かをほめる時、“あなたが”という“Youメッセージ”を使います。

「部署の売上げが伸びたのはあなたのおかげです」
「先日提出してくれた企画書とてもいいね」

このほめ方には単純にほめているのでなく評価を含んでいます。
評価だと相手が謙遜し、そのまま受け取ってくれない可能性もあります。

上手なほめ方は、常に “アイIメッセージ”を使います。
私は(私が)という主語を含むメッセージです。

「あなたが努力してくれてとてもうれしかった」
「先日の企画書を見て僕はとても感激したよ」
と言葉の中に自分の気持ちを入れます。

「私はこう思う」というメッセージですから相手は否定できません。
受け止めやすく、喜びも深くなります。

子供をほめるとき「よく頑張ったね」だけだとYouメッセージ、「お父さんうれしいよ」と付け足せばIメッセージです。

普段の何気ないほめ方にも、ひと工夫するだけであなたの気持ちが伝わりやすくなり、結果的に部下の生産性が向上していきます。

恐れのない職場が生産性高い職場の条件です。