自社勉強会を開いても、社員が集まらない……。
社内で映像プログラムの勉強会を開催したものの、うまく社員を巻き込めず、参加者も少なければ、内容も充実しません。経営者としてどう行動すべきでしょうか……。
株式会社Aphros Queen代表取締役/JPSA認定 ベーシックプロスピーカー
東京、大阪にエステティックサロンを4店舗展開。過去は9割の売上を自身で作っていたが、理念経営を実践し、現場を離れながらも5年で5倍の成長を実現。
成果への見通しをトップ自らが見せていきましょう
毎週のセールス勉強会を開催し始めてから4年が経ちました。初めは参加者が集まらず、社員と私の2人というときもありました。このときにしたのは、私自身が毎回の勉強会に必ず出席をし、プログラムの内容を紐解き、これまで学んで取り組んだことや得たものを等身大で分かち合うということでした。なぜならば、最も重要なのは参加することよりも、学びが成果につながるという見通しを持ってもらうことだと思ったからです。たとえ小規模でも必ず継続し、社員たちが学びを現場で実践できるよう、徹底的に支援し続けたのです。その結果、継続参加していた社員の成果に、徐々に変化が現れ、それをみた他の社員も興味を持ち、参加者が増えていきました。
理想の組織に近づく選択を勇気を持って貫きましょう
新しい取り組みに挫折はつきもので、社内の賛同を得られないことも多々あると思います。そのときこそ大切なのは「その取り組みは、自分のなかにある理想の組織像に近づく選択かどうか」という判断基準だと思います。周りの反応を気にするより、理想に対して効果的なら、結果が出るまで徹底的にやる、違うならやらないと、シンプルに考えるほうが、組織の成長にはプラスです。弊社でも、結果的に学び続けてくれた社員が、いまでは幹部に成長してくれています。
最後は経営者自身の覚悟が、成否を決めるのです
組織で「学ぶ慣習」をつくるために、経営者が正当な代価の先払いをする覚悟を持っているか。最後はやはり、これが一番重要ではないでしょうか。何のために学ぶのかが明確か、それを本気で社員に伝えているのか、誰よりも率先垂範で行動しているのか、これが社員に伝わるのだと思います。経営者が注いだ時間とお金(覚悟)とエネルギーの量に比例した成果が得られるでしょう。余力の1割で取り組んだら、得られるものも1割ですが、10割でやれば、きっと10割以上のものが得られます。経営者自身が誰よりも学び、誰よりも実践する覚悟を持って、成し遂げるまで決して諦めず、未来への大きな一歩をともに踏み出していきましょう。