離職・横領・組織崩壊の危機から コロナ禍でも113%成長の達成型組織へ

「稼げることのみが正義だ」。そんな組織文化はときとして、組織の崩壊を招くことがあります。人間関係が険悪で、お互いに足を引っ張り合い、不必要な抗争が繰り広げられている状態から、いかにして組織を生まれ変わらせ、良好な関係性と高業績を両立させていくとよいのでしょうか。
まさに文字通りそんなストーリーを歩まれた、株式会社ライフクリエイトの有冨氏にお話を伺いました。

いくら売上が上がっても、これでは会社が終わる

かつて私たちの会社は、一言で言えばかなり荒れていた状態でした。売上を上げることだけを考え、年々確かに成長はしていたものの、トラブルも同様に増えていきました。内部不正に始まり、離職の問題、社内不倫と問題が後を絶たず、なんとか持ちこたえられていましたが、あるとき1,500万円もの横領が発覚しました。内部調査の結果、ある店長だということがわかったのですが、その結果が出る前に、彼は隣のマンションから飛び降り自殺をしてしまったのです。この一件が私にとっては、衝撃以外の何ものでもありませんでした。自分が築き上げてきたこの組織で、人が自ら命を絶ってしまう。一体何のために売上を上げているのだろうかと、これを創り出しているのは自分以外の誰でもないということを突きつけられ、居ても立っても居られない思いで頭のなかがいっぱいでした。煙が出そうなくらいに考えても見通したが立たず、知人の経営者から「本当によい組織を作っていきたいのであれば、学んでみたら?」と紹介をいただいて、学び始めたのが『頂点への道』講座でした。

明確な組織の存在意義を定め、内発的動機づけにシフト

「この組織は何のために存在しているのか?」。そんな問いを講座内で突きつけられましたが、私にはこの答えがありませんでした。とにかく稼ぐ・成長するということしか見えていなかったことを改めて理解しました。結果のみを求める経営では、「結果さえ出せれば何でもいい」という文化が蔓延してしまい、仲間やお客様を踏み台にしてでも成果を出そうとしてしまいます。もちろん全員がそうではなかったと思いますが、そのような状況ではいい仕事をしようというモチベーションが湧くはずがありません。この文化を徹底的に変えていかなければと決心したのを覚えています。本当はどんな組織を作りたいのか、どんな経営者でいたいのか、さらにはどんな人間として生きていきたいのか。自分と会社と向き合い、自問自答をし続けました。そして、私の心のなかに、3つのワードが浮かんできたのです。「素直」「感謝」「成長」。この3つのワードが意味する価値観を大切にし、縁ある人の幸せに貢献するということを組織全体で実現していきたい、そう強く思いました。そして、この理想と現実を比べると天と地もの差がありましたが、絶対に組織を生まれ変わらせるという決心が私を突き動かしてくれたのです。順風満帆な道ではないということは百も承知で組織の変革に踏み出しましたが、その大きな支えとなったのが、『頂点への道』講座で学ぶ「選択理論心理学」の存在です。人は決してコントロールできない、自らが心の内側に秘めている願望によって動機づけられる存在である。他人にできるのは、情報を提供することのみである。だからこそ、願望を傾聴し、その願望実現をこの組織で成し遂げていくために最大限協力する姿勢が社員の心を動かしていく。そんな言葉を聞いたときに、自分がやってきたことはこの真逆だったと思うと同時に、社員と心が繋がった経営がしたいと思ったのです。社員との関わり方を徹底的に見直し、一人ひとりの思いを聞き、できる限りの理解をした上で、どうこの組織で一緒にその思いを実現していくのかを話し合いました。マネジメントや労働環境などを含めて、社員が幸せに働ける環境づくりに力を注いだのです。うまくいかないことも山程ありましたが、その一歩一歩の積み重ねが徐々に組織に変化をもたらしてくれました。

最後まで絶対に諦めない信念が結果を創り出す

そうした活動を継続するうちに、あるときから社員たちが私の思いに興味を持ち始めてくれたのです。「社長が目指している未来は何ですか?」「この言葉はどんな意味があるんですか?」そんな会話が徐々に増えていきました。そして、業務を止めて理念を共有する会議や研修の時間を増やしていくと同時に、一人また一人と理念に共感してくれる社員が増えていきました。これまで私が考え、指揮していたことを、社員が主体性を発揮して代わりにやってくれるようになりました。「スタッフ同士の和を紡ぎながら、日本一の御用聞き会社になる」そんなビジョンもみんなで掲げることができ、始めて組織が一つの方向に向いたという実感が芽生えたのです。
結果的に、業界トップ企業の指標の一つとも言える10億の売上を突破し、コロナ禍で業界は全体的に50%ほどまで売上が落ちるのが一般的ななか、昨対比113%を実現できました。絶対に組織をよくしていく、その諦めない信念と、理念を大切にした内発的動機づけの経営へとシフトした結果であったと感じています。まだまだ思いが伝わりきらずに葛藤することも多いのですが、社員とともに目指し、ともに成長をしてまいります。

株式会社ライフクリエイト 代表取締役 有冨 修
九州・沖縄を中心にリサイクルショップや便利屋事業を営み、「日本一の御用聞き会社になる」と言うビジョンを掲げ創業17年目を迎える。80名を超えるスタッフとともに数々の繁盛店を生み出し、2020年は10億の壁を大きく上回り、11億2,000万円の売上を達成。当期純利益を300%UPさせる。2018年9月 『頂点への道』講座受講。