Q.幹部は制度導入で、何を意識して社員に関わるべきですか?

制度導入でよくある障害を克服する

Q幹部は制度導入で、何を意識して社員に関わるべきですか?

Aストーリーを語り、目的の力を借りる

未来を見据えた意思決定という
理解を促すこと

幹部とは、経営者の意思決定を命がけで正解に導く役割です。この役割を果たす上で、組織の大きな転換点を迎えたタイミングは非常に重要なシチュエーションの一つです。幹部として何よりも意識すべきことは、「ストーリーを語る」ということです。その際に大切なのは、淡々と理由を述べるよりも、経営者がどのような組織を目指して、なぜこの意思決定をしているのかという生身の想いを伝えることです。三方良しの理念から一貫した判断であれば、必ず社員のことを思って、より社員が物心両面の豊かさを実現できることを目指しています。経営者がどれだけ社員のことを思っているのか、どのように成長していってほしいのか、そしてその先にあるこの組織が発展した姿を幹部自身がありありと描き、心から信じて語り、その信念を伝播させていくことが求められます。決して簡単なことではありませんが、幹部であるということは経営者の最大のパワーパートナーであるということです。組織の発展のために、自分の力を活かしていきましょう。

「我」よりも「目的」を通すと
影響力が得られる

幹部として、どうしたら発言の影響力を高められるのか。これもよく聞く悩みの一つですが、シンプルに自己顕示欲を満たそうとしているのか、もしくは目的を果たそうとしているのかの違いであると思います。人とは、遠くの欲求充足よりも、目の前の欲求充足に流される傾向があります。組織の中での立ち居振る舞いも同様で、「自分の凄さを誇示したい」「認められたい」といった気持ちは誰しもが持っていることでしょう。しかし、そのようなエゴな気持ちでは尊敬を得ることは難しく、発言に影響力は宿りません。人が動機づけされるのは常に「目的」であることを忘れずに、素直になってメッセージをするように意識していきましょう。そうすると結果的に「我」にこだわるよりも遥かに大きな力が与えられます。自分の小さな「我」を捨てて、経営者が指し示している「目的」の力を借りて、組織を動かしていきましょう。幹部の熱心な取り組みが、必ず制度導入を成功に導いて行くことと思います。

橋本 拓也
アチーブメント株式会社 執行役員/東日本エリア担当営業部長/トレーナー
2006年アチーブメント株式会社に新卒入社し、大学生キャリア支援事業の責任者に抜擢。家庭教師派遣事業を新規事業として立ち上げ、選択理論心理学をベースにした子ども教育事業を展開。その後、個人向けコンサルタントとして、医師・弁護士・会計士などの専門職業人、経営者やセールスパーソンをはじめとする500名以上のプロビジネスパーソンに目的・目標達成のサポートを行う。現在は約40名のメンバーのマネジメントに携わっており、東日本営業部門の責任者を務めている。

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