[事例2]『日本でいちばん大切にしたい会社大賞』県内初受賞人が育ち主体性を発揮する「働きがい」の原点

「暮らし」にまつわる建築やインフラ整備等を基幹事業とし、地域密着で発展し続けてきた田島株式会社。2022年に創業100周年を迎えた。2023年には日本における優良企業を表彰する「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」にて、審査委員会特別賞を受賞。同賞の審査基準である「社員とその家族・外注先や仕入れ先・顧客・地域社会・株主の5者を幸せにする経営」を貫き、抜本的な経営改革に取り組む。組織文化が一新し、社員一人ひとりの成長を土台にした着実な発展を創り出している。代表・田島広一氏と専務・田島みゆき氏ともに、2014年に『頂点への道』講座初受講。

田島株式会社
創業:大正11年(1922年)
資本金:5,000万円
代表者:代表取締役 田島 広一
本社所在地:〒840-0054 佐賀県佐賀市水ケ江6丁目4番11号
従業員数:57名(2023年4月現在)
事業内容:リフォーム・不動産・インフラ等の住まいの総合サービス事業
田島株式会社の特徴
1佐賀県初「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」審査委員会特別賞 受賞
2人材の採用と育成に惜しみなく投資をし、成長する組織文化が実現
3社員一人ひとりのキャリアを考慮した、柔軟な人材配置を追求

「人を育てきる」というトップの固い決意が、組織変革の原点である

田島株式会社
代表取締役
田島 広一

広一 今回の賞を目指す上で、社員とその家族・外注先や仕入れ先・顧客・地域社会・株主の5者を幸せにする具体的な100の指標がありました。当初は100点中50→53点でしたが、受賞したときは80→85点となっていました。その過程は『頂点への道』講座の学びと深く通じています。経営者の仕事は仕組みづくりですが、大事なのは目的。目的が曖昧では求心力は生まれません。経営の目的は縁ある人を幸せにすることであり、そのために一番大切なのが社員育成です。社員が成長し、より人の役に立てるよう求め続けてきました。今回の受賞も、100周年を迎えられたのも、こうして支えていただく社員を始めとした多くの方のおかげです。心から感謝をお伝えしたいです。

田島株式会社
専務取締役
田島 みゆき

みゆき 利益の追求よりも、人様の役に立ち、地域社会に必要とされる会社になりたいと思い奮闘してきました。経営者として最も成長した機会が、アチーブメント社に手伝っていただいた新卒採用です。設計段階から、理想の人物像やそのキャリア、また弊社が大切にしたい価値観・ビジョンを議論し、落とし込んでいきました。次に、どうしたら彼ら彼女らが自ら成長を求め、幸せをつかめる人財に成長するのか、そのための育成の仕組みを整えていきました。このプロセスの中で、私に一番身についてきたことは、私たちとともに歩みたいと弊社を選んでくれた社員を絶対に育てきる覚悟です。私たち経営者は、社員の人生を預かっています。幸せで充実した人生を送ってもらえるよう、できることは全てやる。そんな決意が礎にあったからこそ、歩んでこられたのだと思います。この価値観をこれからも大切にし、社員とともに成長していきます。

1成長実感が高い
自ら昇進昇格を求める考課制度のフル活用
人事制度を再構築。職位に求められる基準を言語化し、社員自らが成長に対して行動できるよう仕組みを構築。各人のアチーブメントピラミッドに基づき目標を設定し計画化、振り返りを行う「チャレンジシート」を運用。昇格は自らエントリーし、設定した目標の達成によって勝ち取る仕組みに。課題であった育成力強化のための考課者研修に力を入れるなど、「育つ責任」と「育てる責任」双方の意識を浸透させつつある。
2キャリア展望を持っている
事業目的やビジョンなどCIの刷新、人材配置を工夫
社員が働きがいやビジョンを持つには、会社の存在価値や将来像の明確化が必要だと気づき、経営理念・ビジョン・CIを一新。言語化した冊子を作り、会議や朝礼で読み合わせている。事業価値への共感が深まり、仕事を自分ごとにする社員が増加。さらに、社員の強みや適性・キャリア願望を考慮し、全社の人事配置を工夫。社員と組織の双方の理想が実現できる経営を目指して、取り組み続けている。
3働きやすさを感じている
就業規則などルールを柔軟に、働き続けられる会社に
新卒採用に伴い女性社員が増加。結婚・出産・育児と仕事を両立できる環境を準備すべく、就業規則やルールを見直し、独自の特別休暇なども創設。働き方を柔軟に調整し、長期育児休職後の女性社員の復帰や、パートスタッフの働きがいも実現。一方で、定年後も本人が望めば働き続けられる会社を追求し、待遇を変えずに雇用し続けている。18歳から74歳までが働く大家族企業を実現している。

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