自己変革というと「行動」に焦点が当たりがちですが、「行動」だけでなく「考え方」、「知識量」の変革という観点があります。
「考え方」の変革とは、物事に対する捉え方を変えるということです。満足いく自分へ自己変革できる人は、例外なくポジティブな思考を持っています。物事の捉え方をマイナスからプラスに変革すること。これは非常に大きなポイントです。
次に「知識量」の変革です。自らの選んだ道に関しては、異常なレベルの知識を仕入れることです。私は社会に出たばかりのとき、高校中退で無知でしたが、そこから数えきれないほどの書物を読みました。知識を仕入れると、なぜうまくいったのかが確認でき、さらにより良くするための新しい方法がないかと情報を整理できます。逆に情報がなければ、アイディアを生み出すことはできません。ですから、自分が選んだ道に関しては異常なレベルの知識量をもつことが重要です。
そして「行動」です。この「行動」とは、ただ闇雲に努力をするのではなく、成果から逆算して毎日を生きるということです。成果に向かって自分を変え、自らを成長させ、不満足な自分から満足いく自分へ脱却するのです。
「考え方」「知識量」「行動」を変えていく過程では、様々な誘惑に出会うこともあることでしょう。人は易きに流される生き物ですから、 そんなに簡単に変わりません。では、どうすれば誘惑に打ち克ち、理想の自分に近づくことができるのか。そのポイントを3つお伝えします。
誘惑に打ち克つ、自己変革の黄金メソッド
01.誘惑に流されて手に入るもの、
誘惑に打ち克つことで手に入るものを比べる
たとえば、外的コントロールを使いそうになったとします。「外的コントロールを使うと得られるもの」と「外的コントロールを使わなければ得られるもの」を比べると答えは明白です。外的コントロールを使えば、一時的にメンバーはいうことを聞くでしょう。自分の意見を通すことも可能です。しかし長期的に良好な関係を手にすることは難しくなります。離職や絶縁もあるかもしれません。一方で、外的コントロールを使わなければ長期的によい関係を維持することが可能です。長期的・本質的・客観的にみて、あなたが手にしたい方を選択することです。
02.よい仲間と継続学習をする
私は講座のなかで、「その人の人生＝先天的特質×環境×本人の選択」と伝えてきました。「環境」のもつ力は侮れません。アメリカの起業家ジム・ローン氏は、『あなたはもっとも多くの時間をともに過ごしている5人の平均である』と唱えました。もっとも多くの時間をともに過ごす5人の平均が、自分の年収であるそうです。また、肥満や飲酒・喫煙などの習慣がある人が周りにいると家族や友人に影響があるという研究結果もあります。友人が肥満になった場合、その人自身が将来肥満になるリスクは１７１％増加するといいます。
環境は選ぶことができます。ポイントは、自らが理想とする環境に身を置くことです。吉田松陰さんは、「拓友」と仰いました。よい仲間と切磋琢磨しながら、理想の自分に向かって継続学習をしてください。
03.最初から完璧を目指さず、毎日小さな達成を積み重ねる
小さな目標達成を積み重ねた先に大きな成功があります。ですから、最初から高すぎる目標を設定するのではなく、毎日、小さな達成を目指すことです。たとえば毎朝7時に起きている人は、5分早い6時55分に起きる目標を設定する。成功者は一日で成功者になったわけではありません。毎日の小さな達成をくり返してください。
代表取締役会長 兼 社長
アチーブメントグループ CEO 青木 仁志
北海道函館市生まれ。若くしてプロセールスの世界で腕を磨き、数々の賞を受賞。1987年のアチーブメント株式会社設立以来、46万名以上の人材育成と、5,000名を超える経営者教育に従事し、理念経営を志す経営者を数多く輩出。講師を務める『頂点への道』講座スタンダードコースは、28年間で700回毎月連続開催を達成したロングラン公開講座であり、新規受講生は3万6,574名にのぼる。40万部を超える『一生折れない自信のつくり方』シリーズを始め、累計64冊の著書を執筆。
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