相手の中にある成功願望を信じ、4つの自信が高まる支援で育成

セキスイハイム中四国株式会社 岡山支社 店長 福島 達也

セキスイハイムで店長を務める福島氏。自身もトップセールスとして活躍しながら、日本一のメンバーを輩出し、2017年4月には全国の展示場で1位を獲得するなど高い成果を上げる。セールスの成果を左右する最大の要素である、メンバーの「4つの自信」をいかに高める施策を行っているのかを聞いた。

4つの自信を高める!

メンバーは住宅の専門知識をもとにお客様にセールスをすることが中心です。そこで私が取り組んでいることは会社・商品・職業・自分に対する自信である「4つの自信」が高まる取り組みです。

例えば私のメンバーである、ある女性新入社員は、仕事に対してのやりがいが見いだせず、入社後まもない時期に退職を考えていました。
私のもとに配属されたのは、まさにそんなとき。
そこで私は彼女の成功に貢献するため、次のようなことに取り組みました。

まず、ほぼ毎日、私との個別の時間を取って関わりました。
相手の欲求充足の手助けをしながら、本音を伝えられる関係性を構築した上で、本人の中にある表に出しづらい思いを話してもらうように。
その時に私が行う役割は、「見方を肯定的にする支援をすること」「評価をしないこと」「なぜ目標に取り組むのかに傾聴すること」だけです。

例えば、同僚からのある言葉に否定的な捉え方をしたのであれば、私が同僚の立場に立ったうえでの肯定的な解釈の視点などを伝えていきました。
本人の願望実現にとって必要な点はフィードバックすることもありますが、あくまでそれは情報。
本人の願望と目標に傾聴することに集中し、支援に徹しています。

次に、お客様にも多大にお力添えをいただき「お客様インタビュー」の時間も設けました。
自分たちの仕事がどれほどお客様を幸せにしているのかをヒアリングする時間を設けることで、セールスという職業への解釈が肯定的に変化していったのです。

最後に、メンバーが全員入っているLINEのグループで、毎日、仕事のシェアをすることも取り組みました。
ただし、このポイントは「よかったことのみ」をシェアすること。
そして決して強制にはせず、小さな達成経験を積むことと承認を習慣化していくことが目的ですのでいつでも止めていいようにしています。

このような、毎週の面談で明確になっていく願望、自己肯定感、高まった4つの自信から女性新入社員は、その年に新入社員女性契約数で全国1位という成果を獲得。
現在はリーダーを務めています。

これまで、一人のメンバーの例を出してお話ししましたが、基本的にこの取り組みは、どのメンバーに対しても同様です。

さらにメンバーに求めるだけではなく、私自身も率先垂範に努めています。
例えば、私も受講生のコミュニティに毎日習慣チェックリストを投稿し続け、投稿数500を超えていますが、こうした姿勢がなければ取り組みも形だけで終わってしまうでしょう。

どんなメンバーも「成功したい」と思っている

ご覧いただいたらわかるように、何か特別な取り組みを設けているわけではありません。
成果もメンバーの取り組みの結果だと思っています。

ただ私が最も大切にしているのは、取り組み以上に土台にある考え方です。
それが「メンバーは成功したいと思って今の会社に入ってきている」ということ。
「成功したいと思っているメンバーの成功を支援するにはどうしたらいいか」という考え方が、すべての仕組みの根幹にあるからこそ効果を発揮しているのではないかと思います。

「メンバーは皆成功したいと思っている」、そんな全員の可能性を信じ、成功願望を信じることで、自分が唯一できる支援に徹する。
その繰り返しが、その時に最も効果的な取り組みになっていくのではないでしょうか。

習慣化をサポートするLINEグループでのグッドニュース。投稿への強制がないことが逆に継続を促している
習慣化をサポートするLINEグループでのグッドニュース。投稿への強制がないことが逆に継続を促している

 

福島 達也(ふくしま たつや)
新卒でセキスイハイムに入社し、全国営業5%未満の表彰を5年連続受賞。同期の営業マンで全国売上棟数全国トップ。28歳で店長となり、現在はメンバーを5名育成。退職間際の新人を新人女性全国1位にまで育てるとともに、2017年4月には全国の展示場で1位を獲得。人員が異動で減りつつも下期は過去最高売上を記録するほど高い生産性を上げる。