行動の源泉にある願望を強化する3つのポイント

アチーブメント株式会社 マネジャー/トレーナー/コンサルタント 橋本 拓也

成功のノウハウは、書店やネットでたくさん見つかります。しかし、どれだけ良い情報を手に入れたとしても、実行する人と、しない人がいます。その違いとはどこで、何があれば実行力を高められるのか。アチーブメントにて、マネジャーを務める橋本がお答えします。

内側の願望が力をもたらしてくれる

世の中には成功のノウハウ本や、セミナーなどがたくさんあり、そこから情報を得ている方も多くいらっしゃるでしょう。
その場では気づきがあり、勉強になるなと思っても、結局は実行しない人が大半です。
そのたびに「自分は意志が弱いのではないか」「不真面目な性格なのではないか」と思われるかもしれません。

しかし、この原因は至ってシンプルで、それを実行して得たい物=願望が不明確だからです。
反対に、明確で強い願望を持っていれば、それを手に入れるためにありとあらゆることを実行していくエネルギーが生まれてきます。

そのため、「実行力をどうやったら強化できるのか?」という質問に対する答えは、「願望を強化する」に他なりません。

願望はその人の思考そのものであり、人それぞれでスケールが全く違います。
「自分さえ良ければいい」と思っている人もいれば、「多くの人の役に立ちたい」と思っている人もいます。
「やりたいことはあるけれど、そこまで本気で頑張ろうとは思わない」という人もいれば、「何が何でも必ず成し遂げたい」という人もいます。

『頂点への道』講座では、これを「思考の質」とお伝えしています。
より強く、明確で、利他的で、大きい願望であればあるほど、私たちはそこから強い動機を得ることができ、その具現化のために行動していくことができるのです。
そのため、願望を強化したければ、「思考の質」を上げていくことが効果的であると言えるでしょう。

出来ることはたくさんありますが、ここではその中でも特に大切な3つをご紹介いたします。

セルフ・カウンセリングをし続けること

セルフ・カウンセリングとは、『頂点への道』講座の中でお伝えしている、願望を明確にするための手法です。
願望強化の第一歩は、願望を確認する頻度と時間を増やすことです。

しかし、実践された方であれば、誰しもが思われるかもしれませんが、そう簡単に明確にはなりません。
意味がないと投げ出したくなるのですが、セルフ・カウンセリングは筋力トレーニングと似ていると思います。
腹筋を割ろうと思ってトレーニングを始めて、2~3日やって割れなかったからといって、意味がないと思う方はいないと思います。
それと同じように、まずは続けるということが何より大切です。

そして次に重要なのは、100%本音でセルフ・カウンセリングをすることです。
望ましくないのは、ルーティン作業のようにやったり、「自分はこうあるべきだ」という考えにとらわれてきれいな言葉をならべたりして、やった気になっていることです。

「私が本当に求めているものは?」という質問に素直になって、心を傾けて自分に聞いてあげましょう。
それを継続していくことが出来たら、少しずつ自分自身が求めているものが明確になっていきます。

共に目指す仲間をつくること

2つ目の要素は、仲間をつくることです。
利他的な願望を拡張するステップとも言えるでしょう。

人間とは、苦と楽があれば、楽に流れる弱い存在で、特に一人で頑張ろうとすると、よりその傾向が強いです。
なので、同じ目標を目指す仲間を見つけて、励まし合い、協力しながら取り組んでいくことができれば、仲間のためにも頑張ろうと思えるはずです。

アチーブメントでは、パワーパートナーという考え方をお伝えしています。
それは、相手の成功が自分の成功だと思える、深い協力関係にある人です。
つまり、「人生の共通の価値観、共通の目的・目標を持った真の協力者」です。パワーパートナーが多ければ、その人たちのために頑張りたいという利他的な願望が強くなっていきます。
共に決めたことがあれば、自分だけ実行しないという選択をするわけにはいかなくなります。

パワーパートナーの人数に比例して願望が拡張され、力が湧き、実行力が高まっていくのです。

自分を信じられる努力をすること

そして、最後の要素は「アファメーション=暗示」です。

私たちが明確な願望を描くうえでの一番の障害が「恐れ」です。
本当に出来るのだろうか、自分には無理なんじゃないかという感情です。
人の頭の中では常に言葉が飛び交っていますが、常にこうしたネガティブなものに支配されていたとしたら、恐れはどんどん大きくなっていく一方です。
「恐れ」を払拭していくために暗示が効果的なのです。

毎日の生活を振り返ったときに、自分自身に対してどんな言葉をかけていますか?
自分という存在をどのように扱っているでしょうか?

他人から否定的な言葉をかけられて、いい気分になる方がいないように、自分自身に対しても毎日どんな言葉をかけてあげているかによって、「恐れ」を減らすこともできれば、増やすことも出来るのです。
それによって、私たちのモチベーションは大きく変化していくのです。

そのため、肯定的な言葉をしっかりと自分に伝えてあげる暗示というのは、恐れを払拭して、より鮮明な願望を描く勇気を生み、実行力を引き出すにはとても効果的です。

暗示は実際に取り組んでいないと、価値が分かりづらいものです。
怪しいと思う方もいるでしょうが、本気で暗示をしている人で実行力が低いという人を私は見たことがありません。

まずは出来ることからでもスタートしてみるといいと思います。
例えば私は、将来こうなるという宣言文を読み上げた12分間の音声を常に持ち歩いています。
自分で吹き込んだ音声を聞くだけでも歴とした暗示です。

「私は出来る」
「私は必ず成功する」
「私には無限の可能性がある」

自分自身に対して、心の底からそう思えている人であれば、そんな価値ある自分にふさわしい行動を自ずと、取っていくようになります。
私たちは自分という存在の真の価値に気がついたときに、その価値を証明しようと実行力が高まっていくのです。

ぜひご紹介した方法を試しながら、ご自身の中に眠る願望を明確化し、実行力の強化にチャレンジしてみてください。